業務効率化の実現に必要不可欠。ワークフローとは。
2019/06/13
プロジェクト管理ツール
「働き方改革」の影響やITの発達によって仕事の進め方が多様化し、場合によっては見直しが求められる現代社会。業務の流れを可視化して、効率的に仕事を推進することができる環境構築は必須であるといわれています。そこで、注目を集めているのがワークフロー(workflow)です。
今回は以前から多くの企業で取り入れられていて、業務推進のために昨今再注目されているワークフローについてご紹介します。
そもそも『ワークフロー』とは?
ワークフローとは「業務の流れ」です。仕事には、始まりから終わりまでの流れがあります。製造、サービス提供、情報処理などどの分野でも、関わる人も含めた一連の流れに沿って、業務や情報が人から人へ伝わり、繰り返し業務が行われています。これを図式化して、見やすく表示したものもワークフローと呼んでいます。
また最近ではIT化が進んでおり、後ほどご紹介する、ワークフローの管理をシステムで実現する「ワークフローシステム」とほぼ同義で使われている場合が多いです。
ワークフローはビジネスにおいて多様な業界やシーンで活用されており、例えば商品の購入や仕入れ、販売といった受発注業務では、自社内外の担当者間で行われているさまざまな手続きの手順が決められています。
そして複雑なワークフローも存在します。予算・実績管理や意思決定をする際には、現場の管理者レベルから会社トップレベルまで決裁者が増えたり、ワークフローの流れそのものが与えられた条件によって分岐し、変化したりすることがあります。
ワークフローの多くは企業ごとの慣習や業界ルールなどの影響を受けて成立していますが、一度構築したら終わりではありません。先に挙げた「働き方改革」や、組織改編、またコストダウンを図りたいときなどに、改善し、見直す必要が出てくるのです。
ワークフローを可視化して整理することで、無駄な手順等を省いて業務効率を改善していくことが出来ます。
『ワークフローシステム』とは?
ワークフローを整理して、仕事の流れを改善していくと、業務効率は確実に良くなります。しかし、実際に運用してみると意外な「罠」に悩まされることもあります。
例えば、ワークフローの管理を申請書などの“紙”で行うケースです。書類を紛失するなどのリスクがあり、書類の保管場所も必要で閲覧の際も手間がかかります。“電子メール”で管理しているケースでは、決裁者の見落としリスクが高くなると言われています。
こんな「罠」を解決するのが『ワークフローシステム』です。ワークフローを自動化して処理するためにつくられた専用のITシステムのことです。先に挙げた通り、現在ではワークフローというと、電子化されたワークフローシステムを指すことが多くなってきています。
使用例として、消耗品の購入申請を考えてみましょう。
まず、申請者はワークフローシステムを起動して、購入申請を提出します。すると自動的にシステムが承認者に伝えます。承認されると、購入関連の部署に情報が伝えられます。購入が完了すれば、申請から購入(納品)までの流れが電子ファイルとして保存されていきます。
申請者はあらかじめ必要な情報をシステムにインプットし申請することで、社内で承認者を探して直接印鑑をもらって回ることや、ファイルの管理に神経を使う必要もないでしょう。
このように、ワークフローが電子化かつ一元化され、一つのシステムで管理されるので無駄がありません。次項ではそのメリットを詳しくご紹介します。
『ワークフローシステム』の導入メリットとは?
ここではワークフローシステムを導入するメリットをご紹介します。
(1)業務のスピードアップ
さまざまな手続きがシステム内で出来るようになるため、まず単純に「運ぶ」「伝える」時間が省略されて業務スピードが上がります。また、決裁者は手続き前後の手順が自動化されているので決済に集中でき、正確にすばやく判断を下せるようになります。
(2)業務プロセスの可視化と高効率化
業務の流れが可視化されるようになるので「誰にタスクが溜まっているのか」「どこで滞っているのか」という進捗状況を把握しやすくなります。そのため、PDCAを素早く回すことができ、業務を効率化することができます。
(3)コスト削減
書類が不要になるので、紙にかかるコストが節約出来ます。また、ファイリングする時間、保存するスペースが不要になるため、書類の保管にかかっていたコストを事実上ゼロにすることも可能になります。
(4)内部統制の実現
承認(決済)者を飛ばして処理を行うことや、“担当者独自の判断”といったイレギュラーな処理をすることが難しくなり、誰が申請をしても同じフローを自動で通るようになるので、内部統制を強化することが出来ます。
(5)紛失や情報漏洩などのリスク軽減
紙やメールでのワークフローでは、ファイルを紛失したり、誤送信によって予期せぬ情報流出を招くことがあります。ワークフローシステムでは、利用者はアカウントによるログインが必要ですし、あらかじめ申請内容に応じたフローが登録されているので、人によって承認先を誤るようなヒューマンエラーも発生しません。
おすすめの『ワークフローシステム』は?
ワークフローシステムは、一度導入すると長く使用することになります。そのため、導入の際には長く使っていけるだけの機能と信頼性を兼ね備えていることが大切になります。また、ワークフローシステムだけを単独で導入するケースは少なく、関連する他の基幹システムと連携できる点もポイントになります。
しかし、ワークフローシステムは社員全員が活用するものです。システム選びで一番大切なことは自社の社員の誰もがストレスなく使うことができ、かつ必要な機能を網羅していることです。機能説明や導入事例などをよく見て、自社にあったシステムを選ぶとよいでしょう。
一例として「Time Krei(タイムクレイ)」があげられます。「ワークフロー」と「グループウェア」「プロジェクト管理」が一体化しているため、プロジェクトを可視化して、作業効率を向上出来る“幅”がとにかく広いのが特長です。
昨今は、様々な業務をIT化していくことは当たり前ですが、システムが増えすぎて使いにくいといった状況も多くみられます。そのためそういったシステムを如何に一元管理するかが、効率化の鍵になってきています。業務ごとにログインするシステムがばらばらでは、管理含め、手間がかかりますし、全体を俯瞰して把握することが難しくなります。
「Time Krei」では事例にもある通り、大手薬品メーカーなどに導入され、ワークフローとプロジェクト管理との一元管理によって、大幅な業務の効率化に成功していることがわかります。もし業務効率化に課題を感じているようでしたら、ワークフローの改善を検討してみてはいかがでしょうか。