作業を分解&構造化!イチから学ぶWBS作成術

2019/06/06

プロジェクトマネージメント

WBS作成のイメージ

新しいものの製造や、何かプロジェクトを立ち上げる時、必ず通るのがWBS作成です。計画に穴が開いていると後で取り返すのに無駄な時間がかかりますし、余計なコストも必要になりかなり大きなダメージを被ります。

計画に穴をあけないように、もし穴が開いていたのであれば早めに見つけてリカバリーできないと、深刻な事態に陥ります。本記事では、プロジェクトの推進に効果的なWBSの作成方法について、基本からご紹介します。

WBS作成の必要性

「WBS」(Work Breakdown Structure)と聞くと「手間がかかる」「面倒だ」と考える方も少なくないかもしれません。「WBS」とはその名の通り「作業分解構成図」であり、タスクを可能な限り細分化し一覧化したものですが、多くのプロジェクト管理では、加えてガントチャートに展開されたものを指しています。

作るのに手間がかかる、作っても役に立たなかった、結局更新しなかったなどの経験があり、具体的に作らず進めてしまうプロジェクト例もあるようです。

しかし、WBS作成のスキルはプロジェクトマネージメントには必須です。WBS作成が上手くいき機能していれば作業の無駄がなくなり効率が上がるものです。WBS作成にかけた時間のほうが、作らずに生じたトラブル解消にかける工数より短くなると考え、必ず作成するようにしましょう。

WBS作成におけるポイント

WBS作成におけるポイントは、主に5つあります。業種や人員数などプロジェクトの性質により適宜変更する必要はありますが、基本的な部分は大きく変わることはありません。

①目的を認識し目標を明確に定める

プロジェクトの目的はすでに共有されているものとして、続いて目標を明確に定めることが大切です。どこに向かってスタートすれば良いのか分からない状態で歩み始めるのは非常に危険です。あらかじめゴール(目的)を決めて、そこに向かいゴールするためには何をすればよいのか。いきなり走り出すと転んだり、池に落ちたりすることがあります。

目的と目標を明確にして道に迷わず、無駄な時間やコストを費やさないプロジェクトを目指します。例えばマラソン選手も同じです。やみくもに走っているわけではなく、どの競合選手についていくのか、どのエリアでスピードを上げるのか、給水所ではどのように動くのか、個々のポイントごとに計画を立てゴールに向かって全力で走っています。

②WBSのテンプレートを使ってみる

とは言えWBS作成はまったく知識がない状態で始めるのは、少々骨が折れます。WBS作成が初めての場合はテンプレートを使用することからはじめます。テンプレートを使用すれば、すでにレイアウトが出来上がった状態からはじめることができるので、決められた場所に適合する事柄(タスク・担当者・日付など)を入力していけば良いのです。

テンプレートは無料でダウンロードするものもあり、多くはMicrosoft® Excel®などの表計算ソフトでWBS作成することを目的としています。有料のWBSツールのほうが操作性もよく完成度は高くなります。またデータや機能同士の連携もしており、一つ入力すれば何カ所も自動で更新してくれるものもあります。もし、WBS作成・更新が日常的に発生し、多くのプロジェクトを回すのであれば、WBS作成・更新工数は有料ツールのほうが短縮できるでしょう。

また、プロジェクト管理ツールとしてパッケージなっているツールを使うことにより、予実管理や個々のスケジュール管理も連動して、一括して情報を可視化・共有できます。例えばプロジェクト管理ツール『Time Krei』(タイムクレイ)は、スケジュール・工程管理・工事進行基準管理などを一元的に管理する機能を有しています。

WBS作成のために時間をたっぷりと使うことが出来る環境であれば、一から作り上げるのもオリジナルのフォーマットを生み出すのも良いと思います。しかし、多くの場合はWBS作成や更新の時間がなく、活かせていない状況にあるでしょう。上手くテンプレートや専用のツールを使って、効率よくWBS作成をマスターしたいものです。

③目標に至るために必要な作業を洗い出す

WBS作成のベースとなるツールが決まったら、早速作業に入りましょう。WBS作成では色々と面倒な工程があります。その中でも最も頭を悩ませる作業が目的に至るために必要な作業を洗い出す作業です。

目標達成のために「しなければいけないこと」を、仕様や環境に沿ってリストアップしますが、WBS作成時には発生していなくてもプロジェクトを進めていくうちに現れるものもあります。初期段階では気がつかなかったことでも、後々になって気づくことも少なくありません。

まだ何もスタートしていない段階で、MECE(漏れなく・重複なく)にすべて必要なものだけを書き出していくのはほとんどの場合不可能です。そのため、プロジェクトを進めながら修正できるような余白(マージン)を残しておくことも重要です。

「必要なタスクをすべて洗い出す」と同時に、「すべて計画通りに進むわけでは無い」と危機管理をしておかないと、予想外の事態やトラブルに対応することができなくなります。時間に余裕がなかったり、予算的に厳しい条件の中でWBS作成を行うと、ついついタイトなスケジュールに設定しがちですが、これでは上手くいきません。すべてを機械がコントロールをしていて、完璧な仕事をしてくれる環境であれば問題は生じないかもしれませんが、人間は必ずミスをする生き物で、それは自然なことです。そのことも加味しておかないと最終的に納期に間に合わないということが起こります。

仕事をする上でステークホルダーすべてが何の狂いもなく100%の力を発揮することができれば厳しい条件でも目標を達成できるかもしれませんが、基本的にはありえないことです。何かあったときに回避・リカバーできる状態を想定してWBS作成をすることも重要です。

④洗い出した作業を構造化する

WBS作成の次の工程として、洗い出した作業を構造化する作業を行います。構造化するというと非常に難しく感じるかもしれませんが、簡単に言えばパズルのピースを組み立てるということです。WBS作成のために必要な素材(細分化して洗い出した作業)をパズルのピースに例えれば理解しやすいと思います。ピースの数は決まっていて、後は当てはまるところにピースを埋めていくだけです。この作業は創造性や才能などはあまり必要なく、WBS作成経験が豊富な人のほうが作業は早くなります。

まず作業を時系列に並べ、関係する作業はインデントするなどして関係性がわかるように配置します。次にそれぞれの作業の担当者を配置します。この時重要なのが担当者の人数です。たまに複数人入っているものを見かけますが、可能な限り「1作業1担当者」にしてください。これは、他にも割り振られている人がいることで、責任性が薄れてしまったり、最終的に誰が責任をもってその作業を完了させるのかがわからないためです。

もし、重要な会議などをWBSに入れている場合は参加者全員が担当者になっていたりもしますので、開催責任者や議長を担当者にするなどにするか、もしくは人員の属性ごとにグループ名などをつけるなどして、雑多にならない工夫が必要です。人員を配置したら、どのタスクにどのぐらい工数が必要か、各担当者に確認しながら記述していき、それが完了したらそれぞれの作業の関連性を考慮しながら、カレンダーに作業期間を埋めていきます。

⑤WBS作成は一人では行わない

WBS作成で重要なのは、プロジェクトリーダーが1人ですべて考えて進めないことです。作業の細分化・洗い出しは役割の異なる人員3名程度で行うのが良いでしょう。一人で考えるよりも抜け漏れがなくなります。

また、人員の配置後の工数設定は、割り振られた担当者に最終的に確認してもらうことが重要です。どうしても「自分なら3日もあれば十分だ」と自分ベースで考えてしまいますが、作業の速さには個人差があります。加えて、どうしても管理側だけで考えてしまうと「できる工数」ではなく「納めなくてはいけない工数」になりがちです。一度、話し合いつつカレンダーに期間を設定してみて、もし想定していたスケジュールを越えてしまうようであれば、省くことができる工程がないか、重ねて進行させられる箇所がないかを確認して調整します。

もし、それでもまだ工数が足りないのであれば、人を増やす、納期を延ばす、仕様を見直すなどの検討が必要でしょう。ここで無理に工数を削り期間内に収めようとしすぎると、プロジェクトが破綻してしまう恐れがあります。

何度もWBS作成を繰り返し、運用に慣れよう

WBS作成のフローを踏みながら、どこか一つの部分だけを見るのではなく、全体を見渡して計画を立てることが重要だということが理解いただけたのではないでしょうか。

最後に、WBSは作成したら終わりではなく、プロジェクトの進行と共に更新していくことも重要です。面倒だからと途中でメンテナンスを止めてしまうと、以降は役に立たないものになってしまい、結果としてそこまでかけた手間がすべて無駄になってしまいます。

更新する手間も作成する手間も、色々なプロジェクトでのWBS作成を経て「慣れる」ことで解消していけるものです。まずは、億劫がらずに周囲に協力してもらいながら作成してみてください。また、ゼロから作るのではなく、テンプレートや「Time Krei」(タイムクレイ)のようなプロジェクト管理ツールを有効活用するのも賢い方法です。

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