プロジェクト管理ツールの基礎知識

プロジェクトマネージャーとしての心得 3

プロジェクトメンバーへの指示の出し方と受け方

プロジェクトマネージャーは、よく指示をするのが仕事と思うかたがいますが、ただ指示を出すのが仕事ではありません。各プロジェクトメンバーへの指示の出し方、またプロジェクトメンバーからの指示の受け方にも気を配る必要があります。

プロジェクト打ち合わせ

プロジェクトマネージャーから出された指示に対し、指示を受けたプロジェクトメンバーがどのように感じるかは人それぞれです。たとえプロジェクトマネージャーが問題無い、大丈夫と思っていても、他の業務や作業でいっぱいいっぱいであれば、実際は苦しい思いをしていることもあるでしょう。プロジェクトメンバーが抱える状況はその時々によって様々です。プロジェクトマネージャーは、指示を出すプロジェクトメンバーの状況を汲み取り、ゆとりあるスケジュールにて指示を出すことが重要です。

指示する内容は、出来る限り早めに知った方が、受け手のメンバーも計画を立て実施することができます。例えば、依頼内容が事前に決まっているのであれば、「この作業をいつまでに出来ますか?」と指示を出すのはもちろんのことですが、確定していない段階でも「こんな作業がいつ頃きそうで、Aさんにお願いしたいと考えている」と伝えておくだけで、メンバーはその依頼内容を想定してスケジュールを組むことが出来ます。依頼自体は同じでも、作業が急に発生し、「明日までにこの作業急遽お願い」とメンバーにお願いするのとは、メンバーの感じる負担や仕事への意識、モチベーションの意味でも大きく異なります。ちょっとした心配りで、メンバーの持つ意識は変わります。プロジェクトマネージャーは、プロジェクトメンバーが出来る限り負担(無理)なく、仕事ができるように気を配り、最大限努力する必要があります。

プロジェクト管理フォロー

また、プロジェクトマネージャーから各プロジェクトメンバーに対する指示と合わせて、逆の各メンバーからの報告に関しても気を配る必要があります。依頼内容は出来る限り事前にメンバーに指示を出すといっても、1ヵ月も前に依頼した内容を依頼したままで放置しておけば、担当者もつい忘れたり抜けたりすることがあります。毎日確認とまではいかなくとも、1週間ごとに進捗確認することで、各プロジェクトメンバーに対して依頼した内容は定期的に確認(フォロー)を行い、進捗状況を確認することが大事です。

人間はどんなに気を付けていても、物事を忘れたり、抜けたりすることがあるものです。プロジェクトメンバーにしても同様です。プロジェクトマネージャーは、プロジェクトメンバーの依頼に対する忘れや抜けに関して叱るのではなく、メンバーの状況や性格を把握し、依頼が適切だったか、フォローを徹底していたのかを考え、進捗管理を意識することを心掛けることが重要です。指示を依頼するだけが仕事ではなく、依頼した内容を受けきるまでが仕事なのです。

プロジェクトメンバーからの報告内容は徹底把握

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進捗状況を確認する中で、各プロジェクトメンバーから報告を受ける機会が多くなります。この報告内容を徹底的に把握することが、今後の進捗管理、ひいてはプロジェクト遂行においても非常に重要となります。

少人数のプロジェクトであれば、全体的な状況が管理されやすくなりますが、プロジェクトに関わる人員が多くなればなるほどプロジェクトの進捗状況は把握しにくくなります。そのため、各種進捗管理における報告は多すぎるに越したことはなく、且つ意図を明確にした報告を行う事が大事です。また、プロジェクトにおける報告では、報告書を用いて行うことが多くなりますが、この報告書の書き方、認識に関しても作成者によって質やスキルが問われます。報告書の目的は、プロジェクト全体が現状どのようになっているかをプロジェクトメンバーで把握することです。現状プロジェクトはどこまで進行しているのか、どのような状態か、プロジェクトメンバー内でのモチベーションはどうか、問題点は発生していないか、発生しているのであればどのように対策を行うべきか、今後のスケジュールは、等々、これらを細かく1つ1つ徹底的に把握するが重要です。例え問題がない状況であっても、問題がないだけではなく、どういった経緯、状況を踏まえた上で問題がないのか、根拠を示して詳細に報告することが大事です。
また、このような報告内容は、プロジェクトマネージャーだけが知るのではなく、プロジェクトの状況をメンバー全員で共有することが重要です。プロジェクトにおける状況把握は、プロジェクトメンバーのスケジュール管理やモチベーションの維持においても参考となり、今後の仕事に活きてきます。

コミュニケーション

プロジェクトマネージャーは、前述にもありますが、プロジェクトメンバーに指示を出すのではなく、メンバーに仕事をしてもらわなければなりません。どんなに小さい規模のプロジェクトであっても、必ずプロジェクトメンバーと一緒に遂行することになります。プロジェクトの成功には、このプロジェクトメンバーとのコミュニケーションが必要不可欠です。人間は単純には動けません。プロジェクトメンバーにもそれぞれ思うところはありますし、プロジェクトマネージャーはそれらを汲み取り、メンバーからの共感を得る必要があります。

プロジェクトマネージャーとして、リーダーシップを発揮したり、メンバーからの共感を得ることは容易ではありませんが、プロジェクトに対して強い気持ちで取り組み、率先して作業を行ったり、何が何でも成功させるという思いが、徐々にプロジェクトメンバーにも通じ、自然とプロジェクトが円滑に進むようになります。プロジェクトメンバーのことも気遣い、且つプロジェクトに対する強い志を持つ(リスクを加味し、失敗を恐れずチャレンジする)ことがプロジェクトマネージャーの心得としては重要となります。